【　 総　評　】

【入賞作品講評】

最優秀賞（１点）

●「 鈍 色（にびいろ）の 湖 面 を 行 く 」和光　宗雄 氏　　　　受賞作品

　　引っ張られて湖面を移動するボートの群れ。高速でシャッターを押したので、波頭
    が造形のようにしっかりと捉えられ、また湖面に映り込んだ周囲の木立の影がこの
    作品を際立たせました。画面構成が卓越した作品です。

優秀賞（２点）

●「 カ ラ フ ル な ル ピ ナ ス 」古屋　くるみ 氏　　　　　　　受賞作品

ルピナスを題材にした作品はコンテストが始まった頃から多数寄せられますが、この
作品はとりわけ花の美しい色合いとともに感触が伝えられるものになっています。
画面右上に人物を取り入れたことで作品にスケールと臨場感を加えています。

●「 希 望 の 光 」長谷川　清 氏　　　　　　　　　　　　　　　 受賞作品　　　　　　

　訪れが遠い春をじっと待っている冬枯れの木立の心が伝わるような作品です。青空が
広がって晴れた日、太陽の位置を掴みながら光を木に繋げています。
題名通りの「希望の光」になっています。

　この作品が撮影された位置は圧倒的に満開の桜の時期です。ところが作者は緑に染ま
る時期を狙いました。背景の山を染めた緑、そして微妙な色合いの違いを見せる二本
の木の下で憩う人たちが爽やかな時間を過ごしている様子が見てとれます。

● 「 夜　景 」住村　清治 氏                                    受賞作品

　毎年行われている湖畔のイベントですが、この作品は月、雲、紅葉、イルミネーショ
ンを見事に収めています。特に、薄雲を実にうまく使っています。
満月を雲に通した事でぎらぎら感を押さえ、また紅葉を一部取り入れたことで、それ
ぞれが突出すること無く存在感を際立たせています。

● 「 公 園 を 舞 台 に 踊 る 」進藤　孝雄 氏                   受賞作品

　芝生の舞台で踊る人たちと見物する人たちをタイムリーに撮影しています。
楽しそうな声が聞こえてきそうです。手前の花、湖をいれた画面構成は十分に計算
して撮影したのでしょう。

●  「 残 雪 の 朝 」内藤　賀三 氏                               受賞作品

　雪が作り出した造形の美しさを過不足なく捉えています。カーブを描く一筋の道が
画面のメリハリをつけ、とりわけ日差しが作り出した木立の影が印象的です。
湖面の青、遠景の山々が、色合いの変化と奥行きをたっぷりと出しています。

●   「 春 満 開 」塩見　幸枝 氏                                  受賞作品

　まさに春満開の作品。チューリップを手前にドンと置き、遠景に満開の桜。ストロ
ボを使って撮影したのでしょうか、チューリップが鮮やかに映り込んでいます。
黒い柵は全く気にならないほど美しい光景です。